こんにちは。照明セレクション、運営者の「ミト」です。
お部屋の電球が切れたとき、ふと立ち寄った100円ショップで「えっ、ここにも売ってるの?」と驚いた経験はありませんか。特にセリアのLED電球は、その安さだけでなく、おしゃれなデザインや種類の豊富さで最近とても注目されているんです。100円ショップの棚にずらりと並ぶ電球を見ると、「こんなに種類があるの?」とワクワクする一方で、選択肢が多すぎてどれを選べばいいのか迷ってしまいますよね。
でも、あまりに安いと「すぐに壊れるんじゃないか」「明るさは十分なのかな」「家の照明器具に使っても安全なの?」と少し不安になってしまいますよね。実は私も最初は半信半疑で、「安物買いの銭失いになるのが怖いな…」と思ってなかなか手が出せませんでした。
そこで今回は、実際にセリアのLED電球をいくつも購入し、自宅の様々な場所で試してきた私が、そのラインナップの全貌や実際の使い心地について詳しくご紹介します。100均だからと侮れないその実力を知れば、きっと家の照明コストを賢く抑えるヒントが見つかるはずですよ。
セリアのLED電球の種類と選び方

セリアの照明コーナーに行くと、その種類の多さに驚かされます。「とりあえず安いから」という理由だけで適当に選んでしまうと、家の照明器具に合わなかったり、思ったより暗かったりして失敗してしまうこともあります。
電球選びは、実はちょっとした知識があるだけで失敗を劇的に減らすことができるんです。まずは、どんなラインナップがあって、どう選べばいいのか、私の過去の失敗談も交えながらポイントを整理してお伝えしますね。
E26やE17など口金サイズを確認
電球選びにおいて、何よりも最優先で確認しなければならないのが「口金(くちがね)」のサイズです。どんなに性能が良い電球でも、ここが合わなければ物理的に取り付けることができません。口金とは、電球の根本にあるネジのようになっている金属部分のことです。
家庭でよく使われる2つのサイズ
セリアで販売されているLED電球の主流は、以下の2つのサイズです。
| E26口金 | 直径26mmの太いタイプ。 トイレ、洗面所の天井照明、お風呂場、廊下のダウンライトなど、家庭内で最も一般的に使われているサイズです。 |
|---|---|
| E17口金 | 直径17mmの細いタイプ。 小型のダウンライトや、クリップライト、シャンデリアなどの装飾照明によく使われます。 |
この「E26」と「E17」さえ覚えておけば、家庭用の照明交換で困ることはほとんどありません。パッケージの右上や目立つ位置に大きく記載されているので、必ずチェックしてください。
間違えて購入しないためのコツ
「たぶんこっちのサイズだろう」という勘で購入するのは非常に危険です。私は過去に「見た目でなんとなくE17かな?」と思って購入したら、実はE26が必要だった…という失敗をして、110円を無駄にした経験があります。レシートがあれば交換してもらえることもありますが、手間ですよね。
一番確実なのは、「切れた電球を外して、お店まで持っていくこと」です。これなら現物合わせができるので間違いようがありません。もし持っていくのが面倒な場合は、定規で口金の直径を測るか、スマホで型番が見えるように写真を撮ってからお店に行くことを強くおすすめします。
稀に、常夜灯などに使われるさらに小さな「E12」や「E10」というサイズも置いてあることがありますが、メインの照明用としてはE26かE17がほとんどです。特殊なサイズが必要な場合は、大型の家電量販店やホームセンターに行く方が確実かもしれません。
60Wや40W相当の明るさを比較
サイズが合ったら、次は「明るさ」を選びます。LED電球のパッケージには「60W形相当」や「40W形相当」といった表記があります。これは、「昔の白熱電球でいうところの60Wくらいの明るさですよ」という意味です。
用途に合わせた明るさの目安
セリアのLED電球の場合、主流は40W相当〜60W相当のものが多いですが、場所によって適切な明るさは異なります。
- 60W相当(約810ルーメン前後): 玄関、洗面所、浴室、ダイニングテーブルの上など、ある程度しっかりとした明るさが欲しい場所に向いています。
- 40W相当(約485ルーメン前後): トイレ、廊下、階段、寝室のスタンドライトなど、そこまで強い光が必要ない場所や、リラックスしたい空間におすすめです。
より詳細な部屋の広さと明るさの基準については、リビングの明るさの基準について解説した記事でも詳しく紹介していますので、もしリビング全体の電球を総入れ替えしようと考えている方は参考にしてみてください。
100均LEDの明るさの実力は?
ここで正直にお伝えしておきたいのが、「同じ60W相当でも、メーカーによって明るさの感じ方が違う」という点です。大手メーカーの1,000円以上する高品質なLED電球に比べると、セリアなどの100円ショップの電球は、光の広がり方(配光角度)が狭いものがあったりして、体感的に少し暗く感じることがあります。
そのため、リビングのメイン照明として1つだけで部屋全体を照らすには少しパワー不足を感じるかもしれません。しかし、トイレや廊下といった狭い空間や、複数の電球を使う照明器具であれば、その差はほとんど気にならないレベルです。「適材適所」で使い分けるのが賢いコツですね。
電球色と昼白色の使い分け方
明るさと同時に重要なのが「光の色」です。セリアのLED電球にも、しっかりと色のバリエーションが用意されています。色選びを間違えると、「寝室なのに目が冴えてしまう」「料理が美味しくなさそうに見える」といった残念な結果になりかねません。
主な光の色の種類と特徴
セリアで見かける主な色は以下の2つです。
【電球色(でんきゅうしょく)】

オレンジっぽく温かみのある光です。リラックス効果が高いため、寝室、リビングの間接照明、和室、トイレ、お風呂場などに最適です。また、料理の赤みを引き立てて美味しく見せる効果もあるので、ダイニングのペンダントライトにもよく使われます。
【昼白色(ちゅうはくしょく)】
太陽の光に近い、自然な白い光です。色が正しく見えやすいため、メイクをする洗面所、服を選ぶクローゼット、またはリビング全体をスッキリ見せたい場合に向いています。
作業スペースには「昼光色」も
店舗によっては、青白くスッキリとした「昼光色(ちゅうこうしょく)」が置いてあることもあります。これは文字がくっきり読みやすくなるので、書斎や子供の勉強部屋のデスクライトに最適です。
個人的には、セリアの「電球色」は温かみがあってすごく好きです。夜のリラックスタイムに使う間接照明用として、あえて少し暗めの電球色を選ぶのもおしゃれですよ。寝室の照明計画については、寝室の照明選びのポイントをまとめた記事もぜひ合わせてご覧ください。
おしゃれなフィラメント等の種類
私がセリアのLED電球ですごい!と感動したのが、この「フィラメントタイプ」の存在です。インテリア好きの方なら、カフェや雑貨屋さんで、電球の中の線がキラキラ光っているレトロな電球を見たことがあるのではないでしょうか。
110円で買えるレトロな雰囲気
昔ながらのエジソン電球のように、中の発光部分(LED素子)が線状に見えるデザインになっているんですが、これが本当に100円(税込110円)には見えません。

透明なガラスを通して中の光る線が見えるので、シェード(傘)がない裸電球の状態で吊るしても、一気に部屋がおしゃれな雰囲気になります。
形状のバリエーションも豊富
普通の丸い形だけでなく、細長いキャンドル型や、少し大きめのボール型など、店舗によって様々な形状が販売されています。
「見せる照明」として使うなら、間違いなくこのフィラメントタイプがおすすめです。ただし、このタイプは一般的なLED電球に比べて明るさが控えめなものが多いです。「部屋を明るくする」というよりは、「雰囲気を作る」ためのアクセント照明として取り入れるのが正解です。
100均ならではの圧倒的コスパ
そして何より、最大の魅力はこのコストパフォーマンスですよね。ここがセリアを選ぶ最大の理由と言っても過言ではありません。
家計への影響を比較
家電量販店で有名メーカーのLED電球を買おうとすると、安くても1つ500円〜1,000円、高性能なものだと2,000円近くすることもあります。一方、セリアなら税込110円です。
例えば、家の中の電球を10個交換するとします。
その差額はなんと8,900円!これだけの差があれば、浮いたお金で美味しいディナーに行けてしまいますよね。もちろん耐久性などの差はありますが、初期投資を抑えたい場合には最強の味方です。
省エネ効果でさらに節約
もちろんLEDなので、電気代も白熱電球に比べて格段に安くなります。環境省のデータによると、白熱電球をLED電球に交換することで、消費電力を約85%も削減できるとされています。
(出典:環境省『あかり未来計画 LED照明のメリット』)
例えば、廊下や階段など「短時間しかつけない場所」や、「電球の数がたくさん必要なシャンデリア風の照明」には、初期費用を抑えられるセリアの電球が最適解かもしれません。
セリアのLED電球を使う際の注意点

ここまでセリアの電球の魅力をお話ししてきましたが、やっぱり「安さには理由がある」という側面も理解しておく必要があります。「100円だから何でもいいや」と思って使うと、思わぬトラブルに巻き込まれることも。
すべての環境で使えるわけではないので、購入前に必ずチェックしてほしい注意点があります。
調光器対応か非対応かをチェック
これは本当に一番気をつけてほしいポイントです。お家の壁のスイッチを見てください。つまみを回したり、スライドさせたりして、明るさを無段階に調節できる「調光機能」が付いていませんか?
なぜ調光器で使えないのか
もし調光機能付きの照明器具の場合、セリアのLED電球のほとんどは使用できません。
調光器は、電気の波形を細かく制御して明るさを変えているのですが、安価なLED電球の内部回路はこの複雑な制御に対応していないことがほとんどです。パッケージの裏面をよく見ると、小さな文字で「調光器非対応」と書かれています。

無理に使うとどうなる?
「いつも明るさMAXにしておけば使えるでしょ?」と思うかもしれませんが、調光機能が付いている回路自体がNGな場合が多いです。もし取り付けてしまうと、以下のような症状が出ることがあります。
- チカチカと激しく点滅する(フリッカー現象)
- 「ジー」という異音がする
- 電球の内部回路がショートして壊れる
- 最悪の場合、照明器具本体が故障したり、発煙の原因になる
調光器付きの器具には、必ず「調光器対応」と明記された、少し高価なメーカー製のLED電球を選んでください。ここはケチってはいけないポイントです。
気になる寿命や耐久性について
LEDといえば「長寿命」が売りで、一般的には約40,000時間(1日10時間使っても約10年!)持つと言われています。セリアのパッケージにも「長寿命」と書かれていますが、実際はどうなのでしょうか。
個体差があることは否めない
私の実体験や周りの口コミを聞く限り、大手メーカー品に比べると個体差が大きい印象です。内部に使われているコンデンサなどの電子部品が、コストカットのために安価なものが使われている可能性があるためです。
数年使い続けても全く問題ない「当たり」もあれば、数ヶ月でチカチカし始めたり、点かなくなってしまったという「ハズレ」のケースも稀にあります。また、明るさが徐々に落ちてくる(光束維持率の低下)のが、メーカー品よりも早いと感じることもあります。
保証がない点は割り切りが必要
大手メーカーのLED電球には「5年保証」などが付いていることが多いですが、セリアの商品には当然そのような長期保証はありません(購入直後の不良品は交換してくれます)。
こればかりは運もあるのですが、110円という価格を考えれば、「切れたらまた買いに行けばいいや」と割り切れる場所で使うのが精神衛生的にも良いかなと思います。交換が命がけになるような高い天井の照明には、信頼できるメーカー品を使うのが無難ですね。
密閉器具での使用に関する注意
お風呂場の照明や、カバーで完全に覆われている玄関灯、密閉型のガラスシェードなど、電球が外気から遮断されるタイプの器具も注意が必要です。
熱は大敵
LEDは白熱電球に比べて熱を持ちにくいと言われますが、実は根元の回路部分は結構な熱を持ちます。この熱がうまく逃げないと、電子部品がダメージを受けてすぐに故障してしまいます。
そのため、熱がこもる「密閉器具」で使う場合は、放熱対策が強化された「密閉器具対応」の電球を選ぶ必要があります。しかし、セリアのLED電球の中には、コスト削減のため「密閉器具非対応」のものも多く含まれています。
お風呂場での使用は要確認
特にお風呂場の電球を変えるときは要注意です。パッケージを見て、「密閉器具対応」のマークがあるか、あるいは「密閉器具には使用しないでください」という注意書きがないか、必ず確認してください。
ここを確認せずに使うと、「先月替えたばかりなのにもう切れた!」なんてことになりかねません。
ペンダントライト風にDIYする
これは注意点というよりは、セリアのLEDグッズを使った楽しい活用法の提案です。セリアには電球そのものだけでなく、それを活用するための周辺グッズも充実しています。
USBや電池式でおしゃれに
本物のAC100V電源(コンセントや天井電源)を使う本格的な照明器具を自作するのは、電気工事士の資格が必要な場合もあり、火災のリスクもあるため素人には危険です。
しかし、セリアで売っている「USBタイプの電球型LEDライト」や、「電池式のSMD電球ライト」を使えば、安全にペンダントライト風のインテリア雑貨を作ることができます。

これらは「セリア LED 電球」のキーワードで検索するDIY好きさんの間でも大人気なんです。
インテリアのアクセントとして
例えば、流木にコードを巻きつけて吊るしたり、アイアンのカゴの中に閉じ込めたり。

熱を持ちにくいLEDだからこそ、紙やドライフラワーなどの燃えやすい素材と組み合わせることも(過熱には注意しつつ)比較的容易です。
メインの照明としては暗いですが、キャンプのテント内の灯りや、ベッドサイドの常夜灯、パーティーの飾り付けなど、アイデア次第で使い方は無限大です。ぜひ「照明」としてだけでなく「雑貨」としてのLED電球も楽しんでみてください。
セリアのLED電球は日常使いに最適
まとめとして、セリアのLED電球は「適材適所」で使えば、家計を助ける最強のコスパアイテムになります。
全てをセリアにする必要はありません。「リビングのメイン照明や、交換が大変な吹き抜けの照明には、信頼できるパナソニックや東芝などのメーカー品を使う」。そして、「トイレ、廊下、クローゼット、間接照明、デスクライトなどには、コスパ抜群のセリアの電球を使う」。そんな風に賢く使い分けるのが、現代の照明術の正解だと私は思います。
たった110円で、部屋の明るさや色味を変えて、気分転換ができるなんて素敵ですよね。ぜひ今度セリアに行った際は、文房具コーナーだけでなく、照明コーナーもじっくり覗いてみてください。「こんなにおしゃれなのが100円なの!?」と新しい発見があるはずですよ。

