こんにちは。照明セレクション、運営者の「ミト」です。
毎日使うお風呂ですが、電球が切れてしまうと本当に不便ですよね。いざ新しくLED電球を風呂場用に購入しようと思っても、密閉器具に対応しているものや断熱材施工器具でも使えるタイプなど、種類が多すぎてどれを選べばいいか迷ってしまうこともあるかと思います。
適切な明るさやリラックスできる色を選ばないと、せっかく交換したのに浴室の雰囲気が変わってしまったり、最悪の場合、熱の影響ですぐに故障して寿命が短くなってしまうリスクもあります。
この記事では、私が個人的に調べた浴室の照明選びで失敗しないための大切なポイントを分かりやすくシェアします。これを読めば、あなたの家の浴室にぴったりの一台がきっと見つかるはずですよ。
失敗しないLED電球の風呂場での選び方

お風呂という場所は、家の中でも特に特殊な環境ですよね。
湿気がこもりやすく、さらに照明器具自体も密閉されていることが多いので、実は電球にとって非常に過酷な「ストレス環境」なんです。まずは、そんな環境下でも安心して長く使えるLED電球を選ぶための、絶対に外せない基礎知識から詳しく深掘りしていきましょう。
密閉型器具対応のLED電球が必須な理由
浴室の照明を見上げると、ほとんどの場合、電球が丸見えではなくガラスやプラスチックのカバー(グローブ)で覆われているはずです。これが「密閉型器具」と呼ばれるものです。

湿気が器具の内部に入り込んでショートするのを防ぐために必要な構造なのですが、実はこれがLED電球にとっては大きな弱点になります。
LED電球は、光を出すチップだけでなく、電圧を変換するための精密な電子回路が内蔵されています。この回路、特に「電解コンデンサ」という部品は熱にめっぽう弱いんです。白熱電球は自ら熱を出しても平気な構造でしたが、LEDは自分が出した熱で自分を壊してしまう性質があります。
開放された場所なら空気の対流で熱が逃げますが、カバーに覆われた密閉状態では熱がこもり続け、内部温度がグングン上昇してしまいます。これが「熱暴走」に近い状態を引き起こし、本来数万時間持つはずの寿命が、わずか数百時間で終わってしまう原因になるんですね。
放熱設計の違いが寿命を分ける
そこで重要になるのが、「密閉器具対応」と明記された電球を選ぶことです。これらの製品は、熱を効率よく逃がすための専用の放熱筐体(ヒートシンク)を採用していたり、高耐熱の部品を使用したりしています。
安価な非対応品を「形が同じだから」と浴室で使ってしまうと、早期の点灯不良だけでなく、最悪の場合は回路が破裂したり発火したりするリスクさえあります。お風呂は裸で過ごす場所ですから、安全性を第一に考えるなら、ここでの妥協は禁物です。購入前にパッケージの裏面や側面に、密閉器具マークが付いているかを必ず自分の目で確認してくださいね。
浴室の電球は「熱との戦い」です。必ず放熱対策が施された専用モデルを選んでください。少し価格が高くても、買い替えの頻度が減るので結果的にコスパが良くなりますよ。
断熱材施工器具かどうかを天井で確認する
次に確認してほしいのが、天井に埋め込まれた「ダウンライト」のタイプです。最近の住宅やマンションではおなじみの形状ですが、ここには非常に分かりにくい「落とし穴」が隠れています。それが「断熱材施工器具」という存在です。

屋内の温度を保つために天井裏に断熱材(グラスウールなど)が敷き詰められている場合、ダウンライトの器具本体を断熱材が覆い隠すように設置されています。この状態は、密閉器具以上に熱が逃げにくい究極の密閉状態と言えます。
器具自体の熱が天井裏に逃げず、さらに断熱材の熱が器具に逆流してくるため、通常の密閉器具対応LEDでも耐えられないことがあるんです。この環境で使用できるのは、「断熱材施工器具対応」と太鼓判を押された特定のモデルだけです。もし非対応のものを使ってしまうと、保護回路が働いて暗くなったり、点滅したり、あるいはすぐに寿命を迎えてしまいます。
Sマークの有無を見極める方法
見分け方は簡単です。照明器具の枠や内側を覗き込むと、「SB」「SG」「SGI」といった文字が書かれた「Sマーク」のシールが貼ってありませんか?

これがあれば、断熱材施工器具です。
特に最上階の部屋や、寒冷地の戸建て住宅では標準的に採用されていることが多いですね。もしシールが剥がれていて判断がつかない場合は、安全のために「断熱材施工器具対応」の電球を選んでおくのが最も無難な選択になります。お風呂のダウンライトは交換が頻繁にできる場所ではないからこそ、最初の適合確認が重要ですね。
(出典:一般社団法人 日本照明工業会「LED照明器具・電球を正しく選ぶためのガイド」)
「密閉器具対応」であればどこでも使えると思われがちですが、断熱材施工器具は別物です!兼用タイプかどうかを必ずチェックしましょう。
60形や100形相当の明るさを選ぶ基準
LED電球に買い換える際、多くの人が「結局、どのくらいの明るさを買えばいいの?」と迷われますよね。LEDの明るさは消費電力(W)ではなく、光の量を示す「lm(ルーメン)」という単位で表記されています。これが従来の40形、60形といった感覚とズレる原因です。一般的に浴室で推奨される目安をまとめてみました。
| 白熱電球の目安 | LEDの明るさ(ルーメン) | 浴室での印象・おすすめ |
|---|---|---|
| 40W相当 | 485lm 以上 | 狭いユニットバスや、間接照明的な落ち着きを求める方に。 |
| 60W相当 | 810lm 以上 | 最も標準的。1坪(1616サイズ)前後の浴室に最適です。 |
| 100W相当 | 1520lm 以上 | 広めの浴室や、視力の弱い高齢者がいるご家庭に推奨。 |
浴室の「壁の色」も明るさに影響する?
実は数値だけでなく、浴室のデザインも明るさの感じ方を左右します。例えば、最近流行りの「アクセントパネル」で壁一面が黒やダークブラウンになっている浴室の場合、光が壁に吸収されてしまうため、数値よりも暗く感じることが多いんです。
逆に、全面真っ白なパネルなら光が反射して60形相当でも十分明るく感じます。私は以前、黒っぽい壁の浴室で60形から100形相当に変えたのですが、隅々までしっかり見えるようになって掃除のしやすさが劇的に向上した経験があります。迷ったら、「少し明るめ」の810lm以上を選んでおくと失敗が少ないですよ。
電球色や昼白色で浴室の雰囲気が変わる
明るさと並んで大切なのが、光の「色(色温度)」です。浴室は単に体を洗う場所ではなく、一日の疲れを癒やすリラクゼーション空間でもありますよね。どんな雰囲気で過ごしたいかによって、選ぶべき色がはっきりと分かれます。
リラックスを極めるなら「電球色」
夕日のような温かみのあるオレンジ色の光(約2700K〜3000K)です。

人間は夜にこうした温かい色に包まれると、副交感神経が優位になり、リラックスモードに入りやすいと言われています。温泉や高級ホテルのような、しっとりとした雰囲気を楽しみたいなら間違いなく電球色です。お肌の色も健康的に見えるので、私は断然こちらを推しています。
実用性を重視するなら「昼白色」
太陽の光に近い、自然な白い光(約5000K)です。
物の色がそのまま見えるので、浴室でメイクをしたり髭を剃ったりする習慣がある方には、視認性の高い昼白色が向いています。また、隅々までしっかり照らしてくれるので、カビや汚れを発見しやすく、お掃除好きの方にも支持されています。
さらに、清涼感のある「昼光色(約6500K)」という選択肢もありますが、浴室では少し寒々しく感じてしまうこともあるので、まずはバランスの良い昼白色を検討してみるのがいいかなと思います。
「どうしても選べない!」という方は、スイッチの切り替えで色を変えられる「調色機能付き」のLED電球も検討してみてください。お掃除の時は白、入浴時はオレンジ、といった贅沢な使い分けが可能になりますよ。
パナソニックや東芝のおすすめメーカー
電球は一度買ったら数年は使い続けるものですから、メーカー選びで失敗したくないですよね。ネット通販では格安の海外メーカー品も溢れていますが、特に浴室用に関しては、私は国内大手メーカーの製品を強くおすすめしています。品質管理の基準が非常に高く、公称寿命(40,000時間など)に対する信頼性が段違いだからです。
信頼の二大巨頭:パナソニックと東芝
パナソニック(Panasonic)の「EVERLEDS」シリーズは、住宅設備としてのシェアが圧倒的で、お風呂の照明器具との相性も抜群です。
特に光が全方向に広がる「全方向タイプ」の質が高く、カバー全体をムラなく綺麗に光らせてくれます。一方、東芝(TOSHIBA)は、もともと公共照明やインフラ分野に強いこともあり、過酷な熱環境に耐えるタフな設計に定評があります。
断熱材施工器具対応のラインナップも充実しているので、特殊な器具を使っている場合は東芝を第一候補にするといいですよ。
コスパ重視ならアイリスオーヤマ
「とにかく安く済ませたい、でも安心は欲しい」という欲張りな願いを叶えてくれるのがアイリスオーヤマです。
2個セットで販売されていることも多く、初期費用を大幅に抑えられます。もちろん密閉器具対応モデルも豊富なので、賃貸物件などでとりあえず交換したいという場合には非常に賢い選択になります。用途や予算に合わせて選んでみてくださいね。
E26やE17の口金サイズを間違えない方法
さて、いざ購入!という段階で絶対に間違えてはいけないのが「口金(くちがね)」のサイズです。電球の根本のネジ状になっている部分ですね。お風呂で使われているサイズは、ほぼ以下の2種類のどちらかです。
- E26口金:最も一般的なサイズ。直径が26mm(1円玉より一回り大きい)で、手のひらで包むような大きめの電球に多いです。
- E17口金:「ミニクリプトン球」などと呼ばれる小型電球のサイズ。直径が17mm(大人の小指の太さくらい)で、細身のダウンライトによく使われます。
確実に判別する「1円玉」の裏技
目視だけで判断して「たぶんE26かな?」と買うのは危険です。最も確実なのは、今使っている電球を外して、その金属部分を定規で測ることですが、もし定規がなければ1円玉と比較してみてください。
1円玉の直径はちょうど20mmですので、それより明らかに大きければE26、小さければE17です。また、電球のガラス部分や根本に「E26 60W」のように刻印されていることもあるので、まずはそこを確認してみるのが一番の近道ですね。
サイズを間違えるとアダプターを使わない限り物理的に取り付けられませんので、ここだけは慎重に、二回確認するくらいの気持ちでチェックしましょう!
風呂場でのLED電球交換に伴うトラブルと解決策

電球の選び方が分かったところで、次は「交換作業」にまつわるお話です。実はお風呂の電球交換は、家の中でもトラブルが起きやすい場所なんです。
私も昔、カバーがどうしても開かなくて一時間格闘した苦い思い出があります。そんな時に知っておくと役立つ、具体的な解決策と注意点を詳しく解説していきますね。
浴室の電球カバーが外れない時の簡単な外し方
「さて交換しよう」と意気込んでカバーに手をかけたものの、ビクともしない……。これ、お風呂あるあるなんです。なぜこんなに固くなるのかというと、湿気による気圧の変化でカバーが吸い付いてしまったり、防水用のゴムパッキンが熱で溶けて器具に癒着してしまったりするのが主な原因です。力任せに回そうとしても、手が滑って余計にイライラしてしまいますよね。
魔法のアイテム「ゴム手袋」の出番
そんな時は、キッチンにある「ゴム手袋」をはめてみてください。これが驚くほど効果的なんです。
素手では滑ってしまう摩擦力も、ゴム手袋をすれば数倍にアップします。両手でカバーを包み込むようにしっかり持ち、反時計回りにグイッと回せば、それまでの苦労が嘘のように「パキッ」と音を立てて回ることがほとんどです。
もしそれでもダメなら、ドライヤーの温風でカバーのネジ込み部分を数分温めてみてください。中の空気が膨張したり、パッキンが柔らかくなったりして外れやすくなります。ただし、火傷やプラスチックの変形には注意して、少しずつ試してくださいね。
固いからといって、隙間にマイナスドライバーを差し込んでこじ開けるのは絶対にNGです!ガラス製のカバーだと粉々に割れて、大怪我や浴槽の破損につながる恐れがあります。あくまで「摩擦」で勝負しましょう。
T形LED電球なら狭い器具にも設置できる
お風呂の照明器具を外してみたら、中のスペースが予想以上に狭くて「買ってきたLED電球が大きすぎて入らない!」という事態に遭遇することがあります。特に、かつての「電球形蛍光灯(D形)」が使われていた細長い器具によくあるトラブルです。LED電球は放熱パネルの影響で、従来の電球より一回り太くなっていることが多いんですね。
スリムな解決策「T形」という選択
そんな時に救世主となるのが、「T形(円筒形)LED電球」です。

一般的な電球は「A形(ナス型)」と呼ばれますが、T形は文字通りシュッとしたスリムな形状をしています。これなら横向きに取り付けるタイプや、反射板との距離が近い器具でも干渉せずにスッポリ収まります。
しかも、最近のT形は「全方向タイプ(約300度)」のものが多く、光の広がり方も申し分ありません。「形が違うから使えないかも?」と思わず、口金サイズと密閉器具対応さえ合っていれば、形状をT形に変えるのはとても賢い解決策ですよ。
スイッチを切ってもチカチカ点滅する原因
交換も無事に終わり、いざ点灯!……と思ったら、スイッチをオフにしても電球が数秒おきに「チカッ、チカッ」と怪しく光り続ける。初めて見ると「お化けの仕業?」「初期不良?」と怖くなってしまいますが、これは「ゴースト点灯」と呼ばれる現象で、しっかりとした電気的な理由があります。
ホタルスイッチと微弱電流のイタズラ
原因の多くは、暗闇で緑や赤に光るランプ付きのスイッチ(ホタルスイッチ)にあります。あのランプを光らせるために、スイッチがオフの時でも微弱な電気が常に流れているんです。
白熱電球ならその程度の電気では光りませんが、省エネなLEDはわずかな電気でも内部のコンデンサに蓄えてしまい、一定量を超えるとパッと放電して光ってしまいます。故障ではありませんが、気になる場合は「ホタルスイッチ対応」を謳っている電球を選ぶか、電気工事店に依頼してスイッチをランプなしのタイプに変更してもらう必要があります。
もし点滅が激しい場合は、電球の寿命を早める可能性もあるので、早めに対処を考えてみてくださいね。
寿命が短いと感じたら確認すべき故障リスク
「10年持つはずのLEDなのに、1年も経たずに切れてしまった」という声を時々耳にします。これは製品の不良だけでなく、使用環境に深刻な問題があるサインかもしれません。
まず真っ先に疑うべきは、やはり「適合ミスによる熱ダメージ」です。密閉器具なのに非対応品を使っていると、LEDの心臓部であるチップや電源回路が焼き付いてしまいます。まるで真夏の炎天下に窓を閉め切った車の中に精密機器を置いているような状態ですから、ひとたまりもありません。
ソケットの劣化や腐食もチェック
また、意外と見落としがちなのが照明器具自体の老朽化です。長年の湿気で電球をねじ込む「ソケット」部分が錆びていたり、緑色のサビ(青緑)が発生していたりしませんか?接触不良を起こすと異常発熱の原因になり、それがLED電球を壊すことがあります。
もしソケットがボロボロなら、電球だけを変えても根本解決になりません。照明器具自体の寿命は一般的に10年〜15年と言われています。もし古い器具をずっと使っているなら、これを機に防湿・防雨性能のしっかりした新しいLED一体型器具に交換してしまうのも、長期的な安全性と節電効果を考えると非常におすすめな判断です。
電球交換をしてもすぐ切れる、あるいは異臭がするといった場合は、直ちに使用を中止して、信頼できる電気工事店に器具の点検を依頼しましょう。火災への発展を防ぐためにも、早めの判断が大切です。
LED電球を風呂場で使うためのポイントまとめ
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます!お風呂の電球選びは、一見シンプルに見えて実は「安全性」と「快適性」の両立が求められる奥が深いトピックなんです。最後に、LED 電球 風呂場というキーワードで情報を探していた皆さんが、後悔しないために絶対に覚えておいてほしい5つのポイントをまとめます。
- 「密閉器具対応」は必須:熱からLEDを守り、長寿命を確保するための最低条件です。
- 天井の「Sマーク」を確認:断熱材施工器具なら、さらに専用の対応電球が必要です。
- 口金サイズ(E26/E17)を実測:間違えると設置不可!不安なら外した電球を持ってお店へ。
- 明るさと色でQOL向上:60W相当の電球色が癒やしの基本。広さや用途で調整しましょう。
- 交換時は「ゴム手袋」を:固着したカバーも安全・簡単に外せる魔法のアイテムです。
お風呂の明かりが新しくなると、不思議と一日の疲れの取れ方も変わってくるものです。明るく爽やかな空間にするもよし、薄暗い暖色の光で瞑想に浸るもよし。ぜひ、今回ご紹介した内容を参考に、あなたにとって最高のバスタイムを演出する一台を選んでみてくださいね。それでは、素敵な照明ライフを!

