ジャパンディで使えるペンダントライトって何があるんだろう?
色んなデザイン、洗練されたインテリアを目指す中でこの独特なスタイルの照明に関心をお持ちのことでしょう。
ジャパンディスタイルは、和モダンとの違いが曖昧に感じられることもありますが、北欧の機能美と和の静謐さが融合した心地よい空間にする上でとても重宝するもの。。
そんなスタイルの理想のアイテムを探すため、楽天やニトリ、あるいはIKEAのフロアライトなどをチェックしたり、様々なブランドを比較したりしているかもしれません。
しかし、全体の配色バランスや、キッチン ダイニング、寝室 照明、あるいはトイレといった場所ごとに最適なライトは異なるため、どのペンダントライトを選べば良いか悩むこともあるかと思います。
この記事ではそんなジャパンディで使えるペンダントライトの選び方から、ブラケットライトとの組み合わせ方まで、あなたのインテリアを格上げする具体的なヒントを解説します。
ジャパンディ風ペンダントライトとは?
和モダンとの違い
ジャパンディと和モダンは、どちらも「和」の要素を取り入れたスタイルですが、その成り立ちと目指す雰囲気に違いがあります。
和モダンは、主に日本の伝統的な美意識(例:畳、障子、漆塗り)をベースにしながら、現代的(モダン)な家具や西洋のスタイルを組み合わせて構築されます。色使いも、黒や濃い茶色、朱色など、日本の伝統色をアクセントにすることが多いです。どちらかと言えば、格式や品格を感じさせる、凛とした空間を目指す傾向にあります。
一方、ジャパンディは、「Japan(日本)」と「Scandi(スカンジナビア)」を掛け合わせた造語であり、北欧デザインの機能美やシンプルさと、日本の「侘び寂び」のような静かな美意識が融合したスタイルです。
北欧インテリアの影響が強く、カラーパレットはベージュ、グレージュ、くすみ系のアースカラーなど、より淡く落ち着いた色調が中心となります。素材も、オーク材やリネン、竹などが好まれ、和モダンよりもカジュアルで温かみのある、心地よい空間づくりを重視する点が特徴です。
スタイルを構成する配色の基本
ジャパンディスタイルの空間を作る上で、配色は非常に大切な要素です。基本となるのは、壁や床、大きな家具に使う「ニュートラルカラー」です。

具体的には、アイボリー、ベージュ、ライトグレー、グレージュ(グレーとベージュの中間色)といった、落ち着きのある穏やかな色合いを基調とします。これらの色は、北欧スタイルの明るさや、和の持つ静けさの両方を表現するのに適しています。
ジャパンディは「余白の美」を大切にするため、色を多用することは避けます。もしアクセントカラーを取り入れる場合は、全体の1割程度に抑えるのがポイントです。例えば、くすみ系のブルーやグリーン、あるいは空間を引き締めるための「黒」を、クッションやアート、照明のフレームなどで少量加えます。
木材やラタン、和紙といった自然素材そのものの色(ナチュラルブラウン)も、ジャパンディの配色において重要な役割を果たします。これらの素材感を隠さず、そのまま生かすことで、温かみのある空間が完成します。
キッチン・ダイニングでの照明選び
キッチンやダイニングは、家族や友人が集い、食事や会話を楽しむ場所であると同時に、料理という作業を行う機能的な空間でもあります。ここでのペンダントライト選びは、デザイン性と機能性の両立が求められます。
ダイニングテーブルの上には、空間の主役となるようなデザインのペンダントライトを選ぶのがおすすめです。

ジャパンディのテイストに合う、和紙、竹、ラタン、プリーツ(布製)などのシェードは、柔らかな光を生み出し、食卓を温かく照らしてくれます。
食事を美味しく見せるためには、光の色は温かみのある「電球色」が適しています。
ライトを吊るす高さも大切です。一般的に、テーブルの天板からシェードの下端までが60cmから80cm程度が目安とされますが、座ったときに視界を遮らず、かつテーブル全体を程よく照らす高さに調整しましょう。
テーブルが長い場合は、小ぶりなペンダントライトを2~3灯、ダクトレールなどを使って並べて吊るす「多灯吊り」も、空間にリズムが生まれておしゃれです。
キッチンカウンターでの作業用としては、手元をしっかり照らす機能も必要です。ダイニングのデザインとテイストを合わせつつ、必要な明るさを確保できるものを選びましょう。
寝室照明のコーディネート術
一日の疲れを癒し、リラックスして眠りにつくための寝室では、照明は「明るさ」よりも「光の質」が重視されます。
ジャパンディスタイルを寝室に取り入れる場合、ペンダントライトは空間のアクセントとして、あるいはベッドサイドの補助光として活用できます。選ぶべきは、眩しさを感じさせない柔らかな光を放つ照明です。
例えば、和紙や布製のプリーツシェードを通した光は、直接的な光源よりも優しく広がり、リラックスした雰囲気を高めてくれます。
寝室のインテリアは、ジャパンディの特徴である「ローアングル(低めの家具)」で揃えると、空間の重心が下がり、より落ち着いた印象になります。この場合、ペンダントライトもあまり高い位置から吊るすのではなく、低めの位置に設定したり、ベッドサイドに垂らしたりすると、バランスが取りやすくなります。
光の色は、キッチンやダイニングと同様に「電球色」が最適です。さらに、明るさを調整できる「調光機能」が付いていると、就寝前の読書時と、眠りにつく前のリラックス時とで、光の量を使い分けることができて便利です。
トイレ空間に合う照明
トイレは家の中でも特に限られたスペースですが、照明一つでその印象を大きく変えることができます。ジャパンディスタイルをトイレに取り入れるなら、照明選びにもこだわりたいところです。
狭い空間であるため、ペンダントライトを選ぶ際は、圧迫感を与えない「小ぶりなデザイン」が基本となります。素材は、ラタンや竹で編まれたもの、小さな和紙のシェードなど、自然素材の温かみが感じられるものが良いでしょう。

これらの素材は、点灯時に壁に美しい影の模様を映し出し、狭い空間に奥行きと表情を与えてくれる効果も期待できます。
光の色は、温かみのある「電球色」を選ぶことをおすすめします。
明るすぎる白色の光は、空間を必要以上に冷たく見せたり、落ち着かない雰囲気にしたりする可能性があります。また、データベースの情報にもあるように、汚れが目立ちにくくなるという実用的な側面もあります。
あくまで用を足したり、掃除をしたりするのに困らない程度の明るさがあれば十分です。デザイン性の高いペンダントライトを一つ取り入れるだけで、トイレ空間がジャパンディの洗練された雰囲気にぐっと近づきます。
補助的なブラケットライトの活用
ジャパンディの空間づくりにおいて、ペンダントライトが天井からの「主役の光」だとすれば、ブラケットライト(壁付け照明)は空間に深みを与える「名脇役」と言えます。
ペンダントライトだけでは、どうしても空間全体が均一的な光になりがちです。そこでブラケットライトを壁面に取り入れると、光に「高低差」が生まれます。
壁に光が当たることで陰影ができ、空間に立体感と奥行きがもたらされます。これは、ジャパンディが大切にする「余白」や「静けさ」を演出する上で非常に効果的な手法です。
例えば、リビングルームのソファ周り、廊下、あるいは寝室のベッドサイドなどに設置します。

選ぶ際は、ペンダントライトと素材感を合わせる(例:ペンダントが竹ならブラケットの台座も木製にする、など)と、空間全体に統一感が出ます。
注意点として、ブラケットライトの多くは壁内に配線を通すため、取り付けには電気工事が必要になる場合があります。リフォームや新築のタイミングで計画するのが理想ですが、後から取り付ける場合は、コンセントから電源を取るタイプの製品を選ぶと手軽に導入できます。
おすすめのジャパンディ風ペンダントライト紹介
ニトリで探すジャパンディ照明
ジャパンディスタイルを取り入れたいけれど、まずは手頃な価格から試してみたい、という方にはニトリがおすすめです。例のキャッチフレーズ通り、トレンドを取り入れた照明が手頃な価格で見つかります。
ジャパンディスタイルに相性の良いアイテムとしては以下の2点がおすすめ。
和紙ペンダントライト(ルナ2)

幅40cmと存在感のあるサイズでありながら、和紙を通した柔らかな光が特徴です。和のテイストが強く、これ一つでお部屋に「侘び寂び」の雰囲気をプラスできます。シーリングライトとシェードがセットになっており、コストパフォーマンスにも優れています。
ラタンシェードペンダントライト 3灯 ANM

天然素材であるラタンを使用したシェードです。ナチュラルな色合いと素材感は、シンプルなジャパンディインテリアにぴったりです。網目から漏れる光が壁や天井に優しい影を落とし、くつろぎの時間を演出します。
これらのように、ニトリでは「和紙」や「ラタン」といった、ジャパンディに欠かせない素材を使用したアイテムを、導入しやすい価格帯で展開しています。
IKEAのフロアライトと合わせる
スウェーデン発のIKEAも北欧デザインの代表格でありながら、日本の住環境にも合うアイテムを多数展開しており、ジャパンディスタイルとも非常に相性が良いです。
特にペンダントライトは、ジャパンディに最適な素材感のものが豊富に揃っています。
SINNERLIG (スィネリグ)

デザイナーのIlse Crawfordが手がけた、竹格子のランプシェードです。ハンドメイドで編まれた素材がぬくもりのある光を演出し、室内に美しい光の模様を描き出します。
MISTERHULT (ミステルフルト)

こちらも竹を使用したハンドメイドのランプです。環境負荷を最小限に抑えることをコンセプトに、通常は廃棄される竹材も活用して作られています。柔らかな光でアットホームな雰囲気を演出します。
REGOLIT (レゴリート)

手づくりの和紙のようなシェード(実際は紙製)が特徴で、柔らかな光を拡散させます。非常に安価でありながら、和の雰囲気を簡単取り入れられる人気商品です。
見出しは「フロアライトと合わせる」となっていますが、これらのペンダントライトと、IKEAで展開されている同素材(竹や木製など)のフロアライトを組み合わせて使うことで、部屋全体の光の高低差と素材感に統一が生まれ、より完成度の高いジャパンディ空間を作ることが可能です。
楽天で見つかる人気アイテム
日本最大のECモールである楽天では、国内外の多様なブランドからジャパンディスタイルのペンダントライトを探すことができます。レビューや口コミを参考にしながら、じっくり比較検討できるのが強みです。
楽天人気照明ランキングを見ると、多様なアイテムがリストアップされています。
インターフォルム (INTERFORM)
「Usva(プリーツ)」「Theobald(ワイヤー)」「Daphne(モダン)」「Falk(ガラス)」「Kivi(布セード)」など、デザインのバリエーションが非常に豊富です。北欧、モダン、和モダンなど、ジャパンディの中でも目指したいテイストに合わせて選べます。
Mason (BeauBelle)
シンプルで洗練されたデザインが特徴で、和室にも洋室にも合うアイテムとして人気があります。
和紙・日本製照明 (Frechdachs, Wanon)
美濃紙を使用したものや、伝統的な丸提灯(ぼんぼり)をモダンにアレンジしたものなど、日本のクラフトマンシップを感じさせるアイテムも多く見つかります。ジャパンディの中でも「和」の要素を強めたい場合におすすめです。
ラタンシェード (Easyliving)
アジアンスタイルや韓国インテリアの要素も取り入れたラタン製シェードも人気です。
楽天では、ポイント還元やセールを活用できるメリットがある一方で、ショップによって価格や在庫状況、発送までの期間が異なるため、購入前には詳細をしっかり確認することが大切です。
注目の照明ブランドまとめ
よりデザイン性や品質にこだわりたい場合、専門の照明ブランドに目を向けるのも良いでしょう。ジャパンディの「北欧」と「和」それぞれのルーツを感じさせる、注目のブランドが存在します。
&Tradition (アンドトラディション)
デンマークのブランドです。データベースによれば、2024年のミラノサローネでも展示されていた「Formakami JH4」は、ひょうたん型で和紙を貼ったようなデザインが特徴的。北欧デザインでありながら、強く「和」を感じさせる逸品です。
LE KLINT (レ・クリント)
こちらもデンマークを代表する照明ブランド。「PENDANT LAMELLA 1」は、1枚の樹脂製シートから無数のプリーツを折り上げて作られています。その繊細なデザインは、デンマーク製でありながら和の雰囲気も感じさせ、ジャパンディにぴったりです。
Petite Friture (プティ・フリテュール)
フランスのブランドですが、「ベルティゴペンダントライト」は、その綺麗な曲線と繊Sなフレームが特徴です。北欧の柔らかさと和モダンの繊細さを兼ね備えた照明として紹介されています。
ART WORK STUDIO (アートワークスタジオ)
「Arc-pendant」など、球状のシルエットや複雑な模様を特徴とする、デザイン性の高い照明を展開しています。
この他にも、データベースには「彩光デザイン」や「林工芸」といった和紙照明を専門とする日本のブランドもリストアップされています。これらのブランドは、デザイン性が高い分、価格帯も高めになる傾向がありますが、空間の主役として長く愛用できるアイテムが見つかるでしょう。

