ブラケットライトの交換ってどうすればいいの?
あなたは今ブラケットライトの交換を考えていませんか? それか古くなった照明器具のカバーの外し方や交換の方法がわからず、お困りかもしれません。特に階段や浴室の照明は、自分で交換できる工事不要タイプなのか、それとも専門の業者に依頼すべきか迷うところです。
電球のみの交換可能型であれば簡単ですが、器具全体の交換となると、自分でできる取付方法なのか、資格が必要なのか気になります。
また、業者に頼む場合の費用がどれくらいか、例えばくらしのマーケットなどで相場を調べるべきか、判断が難しいでしょう。この記事ではそんなブラケットライト交換に関するDIYの可否、手順、費用相場まで詳しく解説します。
ブラケットライト交換はDIY可能?
工事不要タイプの見分け方
ブラケットライトの交換を自分で行えるかどうかは、その設置方法によって決まります。大きく分けて「コンセントタイプ」と「電源直結タイプ(埋め込みタイプ)」の2種類が存在します。

工事不要でDIYが可能なのは、主に「コンセントタイプ」です。これは、照明器具から電源コードが伸びており、近くのコンセントにプラグを差し込むだけで使用できるものを指します。壁に器具を固定する作業は必要ですが、電気配線を触ることはありません。
一方、「電源直結タイプ」は、壁内の配線と照明器具を直接接続する方式です。このタイプは見た目がスッキリしますが、取り付けや交換には電気配線を扱う作業が必須となります。
見分け方としては、照明器具の根元や周囲に電源コードとプラグが見えているかどうかを確認するのが一番簡単です。もしコードが見当たらず、器具が直接壁に取り付けられている場合は、電源直結タイプである可能性が非常に高いと考えられます。
ただし、コンセントタイプであっても、賃貸住宅の場合は壁にネジ穴を開けることが制限されている場合があります。作業を始める前に、必ず賃貸契約書を確認するか、大家さんや管理会社に許可を取るようにしてください。
自分でできる取付方法の注意点
前述の通り、自分で取り付けができるのは、基本的にはコンセントタイプのブラケットライトや、天井の「引掛シーリング」を利用する簡易取り付けタイプの照明に限られます。
ブラケットライトの多くは壁に直接配線を接続する「電源直結タイプ」であり、この場合はDIYの対象外となるため注意が必要です。
もし、引掛シーリングが壁面に設置されている(非常に稀なケースですが)か、コンセントタイプの器具を取り付ける場合、以下の点に注意して作業を進める必要があります。
第一に、壁の強度です。照明器具の重量を支えられるか、壁の材質(石膏ボード、ベニヤ、コンクリートなど)を確認し、適切なアンカーやネジを使用して固定しなければなりません。強度が不足していると、後で器具が落下する危険があります。
第二に、安全対策の徹底です。高い場所での作業になる場合は、安定した脚立を使用し、二人以上で作業することが望ましいです。また、電球交換であっても、作業前には必ず該当箇所のブレーカーを切り、通電していないことを確認してから作業を始めてください。
規格の確認も怠ってはいけません。特にLEDランプへ変更する場合、使用する器具が対応しているか仕様をよく確認することが大切です。規格を無視した取り付けは、火災のリスクを高めることになります。
カバーの外し方と交換手順
電球交換や器具の掃除の際、ブラケットライトのカバーを外す必要があります。外し方は製品によって異なりますが、主なパターンは「回して外すタイプ」と「引っ張って外すタイプ」の2種類です。
回して外すタイプ
最も一般的なタイプです。片手で照明器具の本体(土台)をしっかり押さえ、もう片方の手でカバーを持ちます。その後、カバーを反時計回り(左回り)にゆっくりと回すと外れることが多いです。ただし、メーカーやモデルによっては時計回り(右回り)や、少し回すだけで(例:20度程度)ロックが外れるタイプもあります。
引っ張って外すタイプ
カバーと本体の間にわずかな隙間があるタイプです。バネやクリップで固定されていることが多く、カバーの縁を下向き(または手前)にゆっくりと引くと外れます。隙間にマイナスドライバーなどを差し込んで隙間を広げる方法もありますが、器具やカバーを傷つけないよう慎重な作業が求められます。
外れない場合の注意点
長年使用していると、湿気や熱でパッキンが固着し、カバーが外れにくくなることがあります。特に浴室の照明でよく見られます。
無理に力を加えると、カバーが割れたり、器具ごと壁から外れたりして怪我の原因になります。固着している場合は、石鹸水を隙間に少量流し込む、またはドライヤーで軽く温めてから再度試す方法があります。それでも外れない場合は、無理をせずメーカーに問い合わせるか、専門業者に相談することをおすすめします。
資格が必要な場合は業者に依頼
ブラケットライトの交換で最も注意すべき点は、電気工事士の資格の有無です。壁の中の配線と照明器具を直接接続する「電源直結タイプ(埋め込みタイプ)」の交換作業は、法律により「電気工事士」の資格を持つ人でなければ行ってはならないと定められています。
引掛シーリング等を介さず、電源線を直接接続する
パナソニックQ&Aより
照明器具の施工には電気工事士の資格が必要です。
ブラケットライトの多くはこの電源直結タイプに該当します。現在設置されている器具を外し、新しい器具に配線を繋ぎ直す作業は、専門的な知識と技術を要する電気工事です。
資格を持たない人がDIYでこの作業を行うことは、法律違反であるだけでなく、非常に危険です。配線ミスによる漏電やショートは、感電事故や火災を引き起こす深刻なリスクとなります。特に浴室のような湿気が多い場所では、わずかな施工ミスが命に関わる事故につながる可能性も否定できません。
電球を交換しても点灯しない、器具が壁から外れそうになっているなど、器具本体の交換が必要だと判断した場合は、自分で解決しようとせず、必ず専門の業者に依頼してください。
業者依頼の費用相場は?
専門業者にブラケットライトの交換を依頼する場合の費用は、いくつかの要因によって変動します。主な内訳は「基本作業費」「出張費」「部品代(器具本体)」、そして場合によっては「追加工事費」です。
データベースの料金表や事例を参考にすると、以下のような費用感が一つの目安となります。
| 作業内容 | 費用目安(税込) | 備考 |
| 基本調査費用(測定器なし) | 無料 | 目視のみの簡単な調査 |
| 基本調査費用(測定器使用) | 6,600円 | 実作業を伴う調査 |
| シーリングライト取付け | 3,300円~ | ※引掛シーリングがある場合 |
| 門灯交換(ブラケット同様) | 16,500円~ | 器具代別途の可能性あり |
| 新規配線工事など | 20,000円~ | 電源新設やスイッチ工事伴う場合 |
くらしのマーケットの相場情報では、「引掛けシーリング照明」の取り付けが1台6,000円〜8,000円とされています。しかし、ブラケットライトは前述の通り電源直結工事が必要なケースが多いため、単純なシーリングライトの取り付け費用よりも高くなる傾向があります。
事例では、配線が既に出ている状態での取り付け(器具別途)で5,000円~6,000円程度、出張料を含めても1万円前後が一つの目安になるかもしれません。ただし、壁の材質がコンクリートで穴あけが必要な場合や、古い器具の取り外しが困難な場合、配線自体に問題がある場合などは、追加費用が発生します。
正確な費用を知るためには、必ず複数の業者に見積もりを依頼し、作業内容と費用内訳を比較検討することが大切です。
くらしのマーケットでの探し方
ブラケットライトの交換をどこに頼むか迷った場合、「くらしのマーケット」のようなプラットフォームを利用するのも一つの方法です。
くらしのマーケットは、照明の取り付けを含む様々な暮らしのサービスについて、地域の専門業者を料金や相場、口コミで比較し、オンラインで予約できるサービスです。
このサービスを利用するメリットは、料金体系が明確であることや、実際に利用した人の口コミを事前に確認できる点にあります。これにより、安心して業者を選ぶことができます。
ただし、注意点もあります。「照明・シーリング・ダウンライト取り付け」というカテゴリで提供されているサービスが多いため、依頼したい作業が「ブラケットライト(電源直結工事)」であることを明確に伝える必要があります。出店者によっては、引掛シーリングへの取り付けのみ対応で、電気工事士の資格が必要な作業は対象外としている場合もあるためです。
依頼する際は、現在の状況(壁から線が出ているだけ、古い器具が付いているなど)を正確に伝え、作業内容(古い照明の取り外し、新しい照明の取り付け、配線工事の有無)が料金に含まれているかを、予約前にしっかりと確認しましょう。
ブラケットライト交換の製品選び
電球のみ交換可能型とは
ブラケットライトを選ぶ際、将来的なメンテナンス性を考慮するなら「電球のみ交換可能型」か「器具一体型」かを理解しておくことが役立ちます。
電球のみ交換可能型とは、照明器具本体のソケットに、市販の電球(白熱電球やLED電球)を取り付けて使用するタイプです。このタイプの最大のメリットは、電球が切れた際に、器具ごと交換する必要がなく、電球だけを新しく購入して交換できる点にあります。
また、電球の色味(電球色、温白色、昼白色など)や明るさを、好みや設置場所の用途に合わせて自由に変更できるのも魅力です。例えば、寝室ならリラックスできる電球色、廊下なら明るい昼白色といった使い分けが容易です。
一方、近年主流のLED照明には「器具一体型」も多く見られます。これはLEDモジュールが器具に組み込まれており、電球のように交換できないタイプです。メリットとしては、薄型化が可能でデザインの自由度が高いこと、長寿命(例:40,000時間など)であることが挙げられます。
コスト面では、初期費用は一体型の方が安い傾向にあるかもしれませんが、故障時や寿命が来た際は器具全体の交換となり、費用が高額になります。電球を替えながら長く使いたいか、デザイン性や薄さを重視するか、ライフスタイルに合わせて選ぶと良いでしょう。
パナソニック製の特徴
国内大手の総合電機メーカーであるパナソニックは、照明器具においても高い信頼性と幅広いラインナップを誇ります。
パナソニック製のブラケットライトの特徴として、まず品質の高さと機能性が挙げられます。例えば、玄関やポーチライト(屋外用ブラケットライト)では、必要な時だけ点灯する「FreePa」シリーズ(人感センサー付きモデル)や、周囲の明るさに応じて自動点灯・消灯する「明るさセンサー」付きモデルが豊富に揃っています。

また、浴室で使用できる防湿・防雨型器具も多数あり、安全基準を満たした製品を安心して選べます。
デザイン面では、シンプルでモダンなデザインや、どんな空間にも馴染みやすいナチュラルなデザインが得意です。
さらに、近年の特徴として「LEDフラットランプ(口金GX53-1)」対応の器具に力点が置かれています。これは器具本体とランプを別々に選べる構造になっており、ランプが切れた際の交換が容易な点がメリットです。
それだけでなく、設置後でもライフスタイルの変化に合わせて、ランプ交換だけで明るさ(クラス400~700など)や光色(単色、光色切替、シンクロ調色など)を変更できます。器具本体のデザインも、薄型、コーナー用、木目調(メイプル調、チェリー調など)と多様で、機能性とメンテナンス性を両立させたい場合に適したメーカーです。
オーデリック製の特徴
オーデリックは、デザイン性の高い照明器具を多く手掛ける、日本の照明専門メーカーです。
オーデリック製ブラケットライトは、空間をおしゃれに演出するデザインが最大の魅力です。アンティーク調、北欧風、スタイリッシュなモダンデザインはもとより、検索情報によれば「和風(白木、和紙)」「真鍮色メッキ」といった素材感にこだわったモデルまで、インテリアのアクセントとなる製品が数多くラインナップされています。
また、技術面でも先進的です。「CONNECTED LIGHTING」シリーズでは、Bluetoothを利用してスマートフォンなどから明るさ(調光)や光の色(調色)を自在にコントロールできます。

ほかにも、肌や食べ物を美しく見せる「高演色」タイプ、必要な時だけ点灯する「人感センサー」付き、光の向きを変えられる「セード可動型」など、機能的なモデルも充実しています。
価格帯も幅広く、数千円台の手頃な製品からデザインにこだわったものまで揃っています。ECサイトなどでは割引価格で提供されていることも多く、選択肢の幅が広い点も特徴です。インテリアとの調和やデザイン性を最優先したい場合に、有力な選択肢となるメーカーでしょう。
階段の照明選びのポイント
階段は、家の中でも特に安全性が求められる場所の一つです。ブラケットライトを選ぶ際も、デザイン性だけでなく機能性を重視する必要があります。
最も重要なポイントは、足元をしっかりと照らせることです。暗がりができて段差が見えにくいと、転倒事故の原因になります。光が広がるタイプのカバーを選んだり、複数設置したりして、階段全体が均一に明るくなるように計画します。
次に、設置位置です。ブラケットライトは壁面に取り付けるため、人の動線を妨げず、かつ眩しく感じない高さに設置するのが基本です。一般的には目線よりもやや高い位置が選ばれますが、足元を照らすフットライトとして低い位置に設置するケースもあります。
メンテナンス性も考慮しましょう。階段の途中や吹き抜けの高い位置に設置すると、電球交換や掃除の際に危険が伴います。手が届きやすい位置を選ぶか、前述のような長寿命のLED一体型を選ぶのも一つの手です。
さらに、利便性を高める「人感センサー」付きの製品もおすすめです。階段の上り下りをする時だけ自動で点灯するため、スイッチ操作の手間が省け、消し忘れの心配もなくなり節電にもつながります。

